――――三姉妹は常に長女と次女だけ。末女はお先真っ白。だから、面白い。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
少し気が早いかもしれませんが。
星霊建築の空は澄んだ蒼を称え、何処からともなく虫の合唱が聞こえてくる。
アクスヘイムは全面的に、夏の始まりを謳歌していた。
そんな中、貴方が町を歩いていると、交差点に差し掛かった折に知った顔が視界の隅に入り込む。
「あら?」
それは何処か狐につままれた様な表情の女性――フィレスだった。
蒸す天気の為か、仄かに香るは彼女が好んで使うリンゴの香り。
「こんにちは、暑いのにお出かけですか?」
そっとほほ笑む彼女の腕にはお腹で支えるようにして大きなスイカが一玉抱えられている。
「?……あぁ、ちょっと、唐突に食べたくなってしまって」
笑顔は少々照れくさそうなはにかみに変わり、衝動買いを白状した。
安かったんですもの、などと小さく良い訳を添えて、食い意地が張っている訳ではないとそれとなく主張する。
それから、一瞬だけ思案顔をすると、フィレスはいつもの控えめな笑みで一つ提案をしてきた。
「ここで会ったも何かの縁です。……ご一緒しませんか?」
スイカを一回抱えなおすように身体を跳ねさせて、小首を傾げる。
その日は、夏の始まりを謳歌する、抜けるような晴天の日だった。
*裏話*
イメージとしては公式の誕生日イラスト。
久しぶりにSSを書きました、多分3年ぶりくらいです(
即興の割にはそこそこ伝えたい雰囲気は表現できているんじゃないか、とか思ってみたりしています。
絵の話。
お腹にスイカを抱えさせたら、なんだか異様に腰が細く見えるようになってしまいました。
小顔効果ならぬ小腹効果でしょうか。
……画力がないだけです、スミマセン。
蛍くんの方、需要があるなら何かネタを考えますが、
……まぁ、ないですよね。(←
PR
Comment
Trackback
トラックバックURL: